結果発表

2024年

テーマ

地域循環住宅「人」と「木」と「土」がつながる家

審査員
審査員長
福屋 粧子
[ 建築家 東北工業大学教授/AL建築設計事務所 ] 建築家/東北工業大学教授/株式会社
AL建築設計事務所
審査員長
代理
野津 弘 [ 建築家 NDS・野津デザイン計画工房 ] 建築家/
株式会社 NDS(野津デザイン計画工房)
審査員
蟻塚 学 [ 建築家 蟻塚学建築設計事務所 ] 建築家/株式会社 蟻塚学建築設計事務所
審査員
洞口 苗子 [ 建築家 宮城学院女子大学助教/株式会社 L・P・D ] 建築家/宮城学院女子大学助教/
株式会社 L・P・D
審査員
他タカカツグループより3名
(敬称略)
審査
結果

「第2回 タカカツグループ学生住宅設計アイデアコンペ 宮城の家づくり2024」の審査が2024年11月に行われ、計8点の入賞作品と11点の佳作が決定しました。
今年度、宮城県内はもちろんのこと、県外からも多数のご応募をいただき合計59組の学生からエントリーを頂きました。たくさんのご応募ありがとうございました。

受賞作品

最優秀賞

Casa de Terra
~自然に入り込む、陶芸家のいえ~
東北工業大学大学院 工学研究科建築学専攻加茂 賢登
共同制作者:
グエン ゴック ダット、別府 陸、平野 渓
審査員のコメント

土と共生することから形を作り上げた楽しさが感じられます。複雑ですが、いろいろな場所があり、ぜひ模型を見てみたかったです。

審査員長 福屋 粧子

表現が上手い、木架構による屋根と土壁の提案はこの家の主人である陶芸家の生活に結び付いている。土の質感が良く表現されていて自然に同化している外観も秀逸。光や通風についての配慮や、土の持つ断熱や蓄熱などの温熱環境に迫ってほしかった。

審査員長代理 野津 弘

土・構造・水・空間とそれぞれへの意識が高いレベルで結実した作品。非常に美しいCGパースに負けない空間スタディと計画性もあり、模型での説明も有効だった。

審査員 蟻塚 学

「土」というテーマ設定に対しての的確な敷地設定とプログラム構成で、土という資源を最大限活用した建築のあり方について、魅力的な空間を完成度高く表現している。この場所で長期的にこの建築がどのように存続するのか、時間軸に対してのビジョンをさらに明確に持たせることができれば、さらにこのアイデアは洗練されていくだろう。

審査員 洞口 苗子

タカカツ賞

再編 ~過去と共に今日を楽しむ~
東北工業大学大学院 建築学研究科建築学専攻白井 愛莉
共同制作者:加藤 駿介、田邊 みはる
審査員のコメント

空き家に土の間を作ることで生活に豊かさを取り戻すアイデア。山と一体となったスケッチに暖かさを感じます。

審査員長 福屋 粧子

空家という今日的な課題の解決と里山の一部を内部に引き込み「土の間」の設定が良い。既存の柱と新たに加える柱がしっかり表現されており、童話の挿絵的な表現と相まって好感が持てる作品となっている。「土の間」と外部の里山との関係がもう少しダイレクトでも良いように思う。

審査員長代理 野津 弘

木が朽ちることも肯定的にとらえ、既存住宅の改修だからできる価値観の転換ができている。既存の構造にとらわれず、土のある特徴的な空間や立体的な空間をうまくデザインできている。

審査員 蟻塚 学

建築が朽ちることについて、畏れずに果敢に挑んでいこうとする姿勢に共感するとともに、朽ちることさえもポジティブに暮らしに取り込んでしまう本案には現代に通じる大切な課題へ、希望を与えてくれる。また、素材が時間を経て変化していくことに対して、設計者として決して表面的ではない「素材の奥行きを見抜く目」を育てていく必要性と、「材料が朽ちることさえも建築の育ち方である」と思わされてしまう力強さを感じた。現代を生きる設計者としての豊かな素質を感じさせる素晴らしいアイデアである。

審査員 洞口 苗子

日建学院賞

まちを漉く
東北工業大学大学院 工学研究科建築学専攻五十嵐 健太
共同制作者:古山 蓮大、加藤 光彌
審査員のコメント

和紙が建築のファサードに活かされることで、街の通りすぎる人にとってもコミュニケーションともなる印象的な提案。建築の構法により工夫があると面白いと思います。

審査員長 福屋 粧子

キャッチコピーが良い。町の構造と建築がリンクした視点からの提案に好感が持てる。住居と工房に挟まれている空間の敷地外への繋がりがもう少し強く感じられるともっと良い。

審査員長代理 野津 弘

数ヶ月のスパンでファサードがダイナミックに循環していく、それが地域や産業と結びついている。リサーチの範囲の広さに加えて着眼点の鋭さもあり非常に優秀な作品。

審査員 蟻塚 学

白石和紙という産業に対してのリサーチの深さに、設計者としての旺盛な好奇心と真摯な姿勢が垣間見えた。一方で、完成した建築が「ファサード」として地域に魅せようとしていることは理解できるが、プランニングとしては閉鎖的になってしまっているところに惜しさを感じる。川や道側にももっと活動がはみ出ていくなど、地域とともに育つ建築の作り方とはどのようなものであるべきか?さらなるブラッシュアップができそうだ。今後の取り組みに期待している。

審査員 洞口 苗子

審査員賞

季節の移ろい、住まいの装い
仙台高等専門学校
生産システムデザイン工学専攻科建築デザイン学科及川 純也
審査員のコメント

オープンフレームにカーテンや軽い仕切りをかけることで衣替えする住まいを提案している。スケッチがとても魅力的なので、テーマに合わせた設定ができるとより面白い。

審査員長 福屋 粧子

良くまとまっていて解りやすい構成で生活が良く見える。計画力、表現力共にとても優れ、物語性を感じる。柱が鉄骨なのが残念。

審査員長代理 野津 弘

今回の提出作品の中で群を抜いて美しいイラストレーションで、軽やかなファサードの素材感が変化していく様子が魅力的に表現されている。構造や空間が地域性や社会性を担っていくともっと評価が高かったと思う。

審査員 蟻塚 学

堅固な鉄骨のフレームと、半可変性のある縦ログ壁、可変性の高いファブリック系素材など、時間軸に対しての暮らしの可変性と、建築空間とを連動させようというコンセプト設定が面白い。また、それに対してのスケッチ表現が暮らしの豊かさを感じさせてくれる。「土」というテーマがみえくい部分があったため、この可変性の中にどのように「土」が影響を与えていくかについて、さらに考えを深めていってほしい。

審査員 洞口 苗子

大地の翻訳
東北工業大学 工学部建築学科菊地 健汰
共同制作者:田中 雄大、菅井 笙
審査員のコメント

地面を掘り込んで屋根をかける提案。床や天井が隆起する空間体験は面白そうだと感じます。

審査員長 福屋 粧子

土中の空間は不思議、不気味で面白く、図面の表現もうまい、それにもましてプレゼン時の模型は秀逸でとても良くできていた。但し、土中の水や湿気、採光、通風の問題について解決して欲しかった。

審査員長代理 野津 弘

大地の自由な形態をトレースしながら、垂直断面による空間変化の意識も高く、緻密に検討されている印象。大きな模型によるプレゼンテーションは圧巻の完成度だった。

審査員 蟻塚 学

壮大な地形を舞台に、模型断面を連続的に見せるプレゼンテーション・木架構の骨組み模型など、伝えようとする意識の高さが感じられた。さらにこの建築が今後どのように変形・拡張していくのか?建築する行為自体を、生業の中に必然的に発生させることへのアイデアに深く共感するとともに、ぜひ今後さらに発展させていってほしい。

審査員 洞口 苗子

土壌の声を聞く住まい
東北芸術工科大学
デザイン工学部建築環境デザイン学科岩原 星来
審査員のコメント

木の根っこに囲まれた地中空間に住む提案で、根っこまで描かれた断面図がとても魅力的です。

審査員長 福屋 粧子

光のロート、水のロート等アイデアに富んだ提案。地中に埋めた住居として水や光の行き先を考えているところは評価できる。平面と構造が解りずらい、土壁以外にも地熱エネルギーの利用等の提案ができそう。

審査員長代理 野津 弘

自然と一体化しつつも、土のろ過や光の拡散など住まいの機能を担う個性的なアイデアが魅力的。メインの断面イメージのインパクトが強いが、より構造や平面に迫れたらよかった。

審査員 蟻塚 学

手描きの断面図やパース・プレゼンボードの作り込みが、本案の豊かなコンセプトをしっかりと伝えてくれている。2つの漏斗により、土の中にある住まいの住環境や実用性を上げながらも、土壌の中だからこそ実現できる暮らしを体現しており「人」と「土壌」「木」がそれぞれ、適切な均衡を保ちながらも共生している風景を思い起こさせる。ぜひ、今後時間軸の中でこの建築がどのように育っていくかについて、ビジョンを膨らませ、さらなるブラッシュアップに取り組んでほしい。

審査員 洞口 苗子

特別賞

風景をつなぐ輪郭線
日本工学院八王子専門学校 建築学科大澤 祐紀
共同制作者:秋山 駿
審査員のコメント

よくまとまったプランニングで、周辺への解放性と住みやすさの両方が感じられます。コンペなので土ブロックの素材を活かした住まいかたについてもっと踏み込んだ提案もありえるかもしれません。

審査員長 福屋 粧子

全体的に上手に提案をまとめている。ワークショップでつくる土ブロックの壁により内部と外部を上手く繋げている。屋根の架構が木でないのが残念。

審査員長代理 野津 弘

土ブロックで空間を仕切っていくアイデアは、多様な空間を生み出しながら美しい生活が展開される様子が想像できた非常に優れた作品。一方で地域性やモノの循環についてもっと迫っていく社会性があればより高評価に繋がったと思う。

審査員 蟻塚 学

土のブロックをワークショップで制作するという試みと、それにより立ち現れた空間の美しさを感じさせてくれる。土ブロックの循環の中で、この建築がどのように育っていくのか、また、木材循環の中で屋根ルーバーがどのように変化し、敷地を超えた先にある生業が広がり育っていくのか。この提案の続きとして、ぜひ将来ビジョンとして描いてほしい。

審査員 洞口 苗子

Chainon
東北工業大学大学院 建築学研究科建築学専攻高橋 杜真
共同制作者:藤田 大輝、月舘 新
審査員のコメント

ぶどう棚のストラクチャーをランダムに重ねて住まいとする提案。四季の活動が提案してされていることやスキマから見える風景が魅力的だと感じます。

審査員長 福屋 粧子

プログラムの組み方は調査に基づいており、ここでの生活と活動が良く提案できている。重なり合う空間の面白さがある半面、その隙間の使い方提案に課題が残る。

審査員長代理 野津 弘

ワインはその土地の気候や土の特徴を表すと言われるが、ワイナリーを軸に地域内循環を構想した作品。角度をふったフレームの重なりが多様な場を生み出すが、うまくいっていない部分もあり空間に関してはもっとスタディを深めて欲しかった。

審査員 蟻塚 学

既存の南三陸における産業との結びつきの中で、新たな拠点を設けるというアイデアや、産業とともに育つ建築の可能性について模索していこうという姿勢に共感する。建築空間としては、重なり合うことでの空間の豊かさに繋げていくスタディや、内外を曖昧にするという部分を増やすなどの検討をしていくとさらなる豊かな空間の実現につながると感じた。ぜひこの取り組みを事業主にプレゼンテーションするつもりで育てていってほしい。

審査員 洞口 苗子

当日の様子

  • 会場全体の様子
  • パースと照らし合わせて説明.
  • 素材にこだわった模型(最優秀賞 陶芸家の家)
  • プレゼンテーション後の質疑応答
  • 授賞式の様子(タカカツ賞)
  • テーマに基づいたそれぞれの作品
お問い合わせ

株式会社
タカカツグループホールディングス
人事総務部
宮城の家づくり設計コンペ係 [担当:熊谷・菅原]

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